上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
共通テーマ:
カリフォルニア生活 テーマに参加中!

 

前回の記事に引き続いて・・・・・・


去年目にしたフランスでの『日本食レストラン価値向上委員会』の記事。面白い内容であるし、ここアメリカでもやって欲しいなぁと思いつつ、アメリカで実施するのは絶対に無理であろうと思っていた矢先のこと、以下のニュースを目にすることになったのだ。

農林水産省が先ごろ、「海外日本食レストラン認証制度」なるものを創設するための会議を設定したというのだ。(実際このニュースは2006年11月2日に報道されたものである)

《海外においては、日本食レストランと称しつつも、食材や調理方法など本来の日本食とかけ離れた食事を提供しているレストランも数多く見られます。
このため、海外日本食レストランへの信頼度を高め、農林水産物の輸出促進を図るとともに、日本の正しい食文化の普及や我が国食品産
業の海外進出を後押しすること等を目的として、海外における日本食レストランの認証制度を創設するための有識者会議を設置します。 
農林水産省のコメントより抜粋


その有識者会議の資料によると・・・・
海外で評価される日本食のイメージといえば、
○ 先進国では、「過栄養」、「栄養バランスの乱れ」に起因するいわゆる生活習慣病が拡大。
米国をはじめ、欧州や中国、南米では健康に
対する意識が高揚する中で、長寿国として我が国の食に注目。
○ 海外において、日本食は「ヘルシー」「美しい」「安全・安心」「高級・高品質」として高い評価を得ている。
○ 外国人旅行客の増加や日本企業の海外進出等を契機として、海外では日本食を提供する事業者が増加。
このような背景から海外で日本食がブームになっていることが分かる。


次に、“海外における『いわゆる日本食レストラン』の展開状況”という資料によると・・・・
・全米では、日本食と称するレストランは約9,000店といわれており、10年間で2.5倍に増加している。
・このうち、日系人がオーナーとなる店舗は10%以下とされ、経営者の多くは中国・韓国・ベトナムなどのアジア系の移民が主流。
・日本食レストランの増加とともに我が国からの農林水産物等の輸入も増加。
( 1995年 : 364,073千ドル→ 2005年 : 590,411千ドル(1.62倍) )
・吟醸酒や大吟醸酒といった高級日本酒がニューヨークを中心に人気を得ている。
カリフォルニア州の日本食レストランは約3,000店とされて
おり、ニューヨークの約3倍あることから、全米では最も日本酒の需要が大きいとみられる。
☆ 現在、日本食と称するレストランは年率8.5%の伸びで拡大しつつあるが、そこで提供される日本食の多くは米国人の嗜好に合わせて変
化したいわゆる「フュージョン型」である。

この「ヒュージョン型」というのが、実際どこまで許されるか、ということがこの認証制度の決め手になるのだろう。
日本人以外のオーナーが展開する「いわゆる日本食レストラン」だと、この「ヒュージョン型」(←聞こえはいいが、なんてことない「なんでもあり
」ということ。)が「純日本食」の秩序を害し、好き勝手に日本食を解釈して、お客に提供しているのだ。

ただ、この「認証制度」自体にしても「格付け」という形にするか、一定の基準を設けた上での「認証」なのか。
また、認証主体が認定対象を選ぶのか、もしくは申請主義にするのか。
この2点にしてもまだ審議中であるらしい。
申請主義にした場合、おのずと自信のない(“純日本食”を提供している、という自信のない)レストランは申請はしないであろう。となると、果
たしてこの認証制度が正しいものなのか、それ自体に疑問が残ってしまう。かといって認証主体が対象レストランを選ぶ、というのもレストラン側からいえばはっきり言って「勝手なこと」であって、「余計なお世話」以外のなんでもない。特にここアメリカではほぼ不可能であろう。

事実アメリカでは、この農水省の発表後、メディアが猛反発したらしい。
「日本が寿司ポリスを派遣するらしい」と揶揄しているものもあれば
「国粋主義の復活だ」と報じたメディアもいるという。
日本政府による押し付け認証システムは日本で台頭している愛国主義の表れであり、地元の人たちが楽しめればそれでいいではないかと
いう意見が圧倒的に多い。
彼ら曰く「日本だって外国の食べ物を日本的にアレンジしているではないか。例えばピザにマヨネーズやコーンを載せたりするのが邪道だか
らいけないと、他国の政府が言ったりするだろうか」
「何をもって純粋な日本食というのか。私たちはアメリカナイズされた日本食で十分なのだ。純粋な日本食を出したらきっと客は来ないだろう」
「純粋な日本食が食べたければ日本に行けばいい。全く余計なお世話だわ」
「純粋な日本食とそうでない日本食といったチョイスがあることが重要で、寛容な視点を持てばいい」
「ミックス文化やフュージョン化が世界に広がっていることを日本人も認めたらいいのでは」といった具合だ。
米国に住むある日本人は「私は純粋な江戸っ子だが、確かに米国で食べるスシは新鮮ではなく期待はずれの場合が多い。でもそれを承知
で食べるのは自分だから」と。

自民党内部からも批判は多いらしい。
「農水省がわざわざ日本文化を押し付ける必要は無い」

この海外日本食レストラン認証制度には“2ちゃん”からもさまざまな意見がよせられていた。
「地元の人の好みに合わせるのであれば、『日本料理』じゃなくて『無国籍料理』『多国籍料理』と銘打てばいい話」
「日本料理でないことがわかってなくても、料理が美味しければ客減らない。この制度で困るのはおいしい料理を作れず、『日本料理』という
ブランドにぶら下がる中国人と朝鮮人」
わぁお、なかなか直接的なご意見。だけどこれらの全ての意見、当たらずとも遠からず、といったところだろうか。

ざっといろんなところから資料を調べてみて思ったが、やはりこの制度を進めていくのはなかなか難しいということなのであろう。


ただ一つだけ気になった点がある。一連の有識者会議の資料を読み進めていくと、最後の項目あたりに「農林水産物・食品の輸出促進に向けた取り組み」という項目がでてくる。

**************************************
・ 世界的な日本食ブームやアジア諸国の所得水準の向上を好機ととらえ、攻めの農政の重要な柱の一つとして、我が国の高品質で安全・安心な農産物の輸出促進に向けた戦略的な取組を実施しているところ。(小泉政権では5年で輸出額の倍増目標を設定)
・ 安倍政権においては、この取組を更に加速させ、平成25年までに輸出額1兆円規模を目指す。
**************************************


実は「海外日本食レストラン認証制度」よりも、この「輸出促進」の方が真の目的にとれないでもないなぁ、と思ってしまったのだが。
事実調べていくと、就任以来松岡農水相が取り組んでいる事業の一つに、この「日本産農作物の輸出促進」があげられていたのだ。
しかもこの事業に向けて、現在2億7600万円の予算が要求されているという事実。
正直そんなに必要かぁ?と思ってしまうよなぁ。。。


最近何かとお騒がせの松岡農水相。ここでいい成果を挙げて国民の信頼を取り戻したい気持ちも分からないでもないが、そもそも「日本産農作物輸出促進」という目標達成のための「海外日本食レストラン認証制度」という手段なのだから、どこまで形にできるであろうか、その手腕にほのかな期待を寄せたい。


今回抜粋した資料等だが、かなり量もあり、かつ、わかりやすく、読み応えがあるものに仕上がっていると思う。
わかりやすい議題だからとは思うが、意見募集窓口があったり、会議の資料がPDFでUPされていたりと、目線が国民に向いている感じ。とて
も好感がもてた。
というか、この私が農林水産省のHPを見るとは、、、自分に驚きである。


最後に。。。。
16日、「日本食レストラン向上委員会」が第一弾としてパリで正当な日本食を提供しているレストラン・50店舗を公表したらしい。同委
員会は今後も「日本食レストラン」を推奨していくらしいが、《詳しくはmsn ニュースで》 さて、農水省もこのフランスでの成果が追い風となり、いい形となるであろうか。
3月までに主な概要を決定していく、とのことだが“一日本人”として、この農水省の動向を今後も見守っていこうと思っている

 

 

今回使わせてもらった資料。
農林水産省ホームページより。海外日本食レストラン認証について
                   第一回 有識者会議経過 会議資料一覧 
JMM(Japan Mail Media)より。「すしポリス」

 

 

ブログランキング。ポチリと押してください。


 

Secret

TrackBackURL
→http://agardenagarden.blog122.fc2.com/tb.php/226-d6e1cc50
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。